第1章 総則

第1条(目的)

本規程は、弁護士法及び弁護士の報酬に関する規程に基づき、築地かなめ法律事務所(以下「当事務所」という。)の弁護士が受任する事件等に関する弁護士報酬及び実費等の基準を定め、報酬の透明性及び予測可能性を確保することを目的とする。

第2条(適用範囲)

  1. 本規程は、当事務所が受任するすべての事件及び法律事務に適用する。
  2. 委任契約の定めが本規程と異なる場合には、委任契約を優先する。

第3条(弁護士報酬の種類)

1. 弁護士報酬の種類は、次のとおりとする。

  1. 法律相談料 :法律相談の対価
  2. 着手金 :事件等の結果の成功・不成功を問わず、委任契約締結時に支払う業務遂行の対価
  3. 報酬金 :事件等の成功の程度に応じて支払う対価。
  4. 手数料 :原則として1回程度の手続等で終了する事務の対価
  5. 時間制報酬 :時間単価に処理時間を乗じて算定する対価(日当を含み、実費を含まない)
  6. 顧問料 :継続的な法律事務の対価
  7. 日当 :事務所所在地を離れる移動によって拘束されることの対価

2. 弁護士は、受任後、当初の委任契約締結時に予定されていなかった事由により、委任事務の範囲又は負担が実質的に拡大した場合には、依頼者と協議の上、追加の着手金(以下「追加着手金」という。)を請求することができる。

3. 前項の事由には、次の各号を含む。

  1. 訴訟事件における控訴審又は上告審への移行
  2. 刑事事件における起訴、再審請求又は重大な証拠開示への対応
  3. 保全命令申立、民事執行申立等の新たな手続の開始
  4. 倒産事件における同時廃止事件から管財事件への移行
  5. 当初予定していなかった重大な業務負担の増加

4. 追加着手金を請求する場合には、弁護士は、その必要性及び算定根拠を依頼者に説明する。

第4条(支払時期)

別の定めのない限り、弁護士報酬の支払時期は以下のとおりとする。

  1. 着手金及び手数料は、事件又は法律事務(以下「事件等」という。)の依頼を受けた時に支払う。
  2. 報酬金及び日当は、事件等の処理が終了した時又は精算時に支払う。
  3. 顧問料は、当月分を前月末日までに支払う。
  4. その他の弁護士報酬は、依頼者と弁護士の間で協議により定められた時までに支払う。

第5条(事件等の単位)

  1. 弁護士報酬は、原則として1件ごとに定める。ただし、紛争の実態が共通な複数の事件を受任するとき若しくは複数の依頼者から委任事務処理の一部を共通とする同種事件を受任するときは弁護士報酬を減額することができる。
  2. 裁判上の事件に係る弁護士費用は審級ごとに定める。裁判外の事件等は当初依頼を受けた事務の範囲をもって1件とする。裁判外の事件等が裁判上の事件に移行したときは別件とする。
  3. 同一の弁護士が引き続き上訴審を受任した場合の着手金は適正な範囲で減額することができる。その場合の報酬金は、委任契約に別の定めがない限り、最終審の報酬金のみを受ける。

第6条(事件等の単位)

本規程に定める金額は消費税を含まない。消費税相当額は別途加算する。

第2章 法律相談料

第7条(法律相談料)

法律相談料は、1時間あたり1万円とする。

ただし、弁護士は、事案の難易や複雑性、専門性に応じて、あらかじめ依頼者と協議の上、本文に定める額を超える法律相談料を受けることができる。

第3章 着手金及び報酬金

第1節 民事事件

第8条(算定原則)

1. 着手金は事件等の対象の経済的利益を、報酬金は委任事務処理により確保した経済的利益を各々基準として算定する。

2. 追加着手金の額は、次の各号のいずれかの方法により算定する。

  1. 着手金の2分の1相当額
  2. 時間制報酬による実費相当額
  3. 依頼者と弁護士の間で協議し、委任契約書において定めた額

第9条(経済的利益の算定)

1. 前条に定める経済的利益の算定は、次表による。

〔算定可能な場合の算定基準〕

(1) 金銭債権 債権総額(利息及び遅延損害金を含む)
(2) 将来の債権 債権総額から中間利息を控除した額
(3) 継続的給付債権 債権総額の10分の7の額。ただし期間不定のものは、7年分の額
(4) 賃料増減額請求事件 増減額分の7年分の額
(5) 所有権 対象たる物の時価相当額
(6) 占有権、地上権、永小作権、賃貸権及び使用借権 対象たる物の時価の2分の1の額。ただし、権利の時価がその時価を超えるときは、権利の時価相当額
(7) 建物についての所有権に関する事件 建物の時価相当額に敷地の時価の3分の1の額を加算した額。
(8) 建物についての占有権・賃借権及び使用借権に関する事件 (6)にその敷地の時価の3分の1の額を加算した額
(9) 地役権 承役地の時価の2分の1の額
(10) 担保権 被担保債権額。ただし、担保物の時価が債権額に達しないときは、担保物の時価相当額
(11) 不動産についての所有権、地上権、永小作権、地役権、賃借権及び担保権等の登記手続請求事件 (5)(6)(9)及び(10)に準じた額
(12) 詐害行為取消請求事件 取消請求債権額。ただし、取り消される法律行為の目的の価額が債権額に達しないときは、法律行為の目的の価額
(13) 共有物分割請求事件 対象となる持分の時価の3分の1の額。ただし、分割の対象となる財産の範囲又は持分に争いがある部分については、対象となる財産の範囲又は持分の額
(14) 遺産分割請求事件 対象となる相続分の時価相当額。ただし、分割に対象となる財産の範囲又は相続分についての争いのない部分については、相続分の時価の3分の1の額
(15) 遺留分侵害額請求事件 対象となる遺留分の時価相当額
(16) 金銭債権についての民事執行事件 請求債権額。ただし、執行対象物件の時価相当額(担保権設定、仮差押等の負担があるときは、その負担を斟酌した時価相当額)

〔算定不能な場合の算定基準〕

弁護士と依頼者の間で、事件等の難易、軽重、手数の繁簡及び依頼者の受ける利益等を考慮した上で協議し、委任契約において着手金及び報酬金を定める。

2. 前項の定めにかかわらず、経済的利益の額と紛争の実態又は依頼者の受ける額とに齟齬があるときは、経済的利益の額を増減額することができる。

第10条(着手金及び報酬金 - 民事事件 -)

1. 訴訟事件、非訟事件、家事事件、行政事件及び仲裁事件の着手金及び報酬金の算定は、委任契約に別の定めのない限り、次表による。

経済的利益の額 着手金 報酬金
300万円以下の場合 経済的利益の8% 経済的利益の16%
300万円超3000万円以下の場合 経済的利益の5% + 9万円 経済的利益の10% + 18万円
3000万円超3億円以下の場合 経済的利益の3% + 69万円 経済的利益の6% + 138万円
3億円超の場合 経済的利益の2% + 369万円 経済的利益の4% + 738万円

2. 前項の着手金の最低額は25万円とする。

3. 第1項の定めにかかわらず、弁護士が着手金を受領せずに事件を受任する場合の報酬金は、委任契約に別の定めのない限り、同項に定める報酬金の額を合理的範囲で増額することができる。

第11条(着手金及び報酬金 - 調停事件・示談交渉事件 -)

調停事件、示談交渉事件、裁判外紛争解決機関に係る事件の着手金及び報酬金の算定は、前条に準じる。

ただし、それぞれの額を3分の2に減額することができる。

また、示談交渉から調停、示談交渉又は調停から訴訟その他の事件を受任するときの着手金は、前条に定める金額の2分の1とする。

第12条(着手金及び報酬金 - 契約締結交渉事件 -)

契約締結交渉事件の着手金及び報酬金の算定は、第10条(民事事件)に準じる。

ただし、それぞれの額を2分の1に減額することができる。

また、示談交渉から調停、示談交渉又は調停から訴訟その他の事件を受任するときの着手金は、前条に定める金額の2分の1とする。

第13条(着手金及び報酬金 - 離婚事件 -)

1. 離婚事件の着手金及び報酬金の算定は、委任契約に別の定めのない限り、次表による。ただし、依頼者の経済的資力、事案の複雑さ及び事件処理に要する手数の繁簡等を考慮し増減額することができる。

着手金 報酬金
調停事件・交渉事件 30万円〜60万円の範囲内の額 30万円〜60万円の範囲内の額
訴訟事件 40万円〜90万円の範囲内の額 40万円〜90万円の範囲内の額

2. 離婚交渉から離婚調停、離婚調停から離婚訴訟を受任するときの着手金は、前条に定める金額の2分の1とする。

3. 財産分与、慰謝料等の財産給付を伴う場合は、別途着手金及び報酬金が発生するものとし、その額の算定は第10条(民事事件)及び11条(調停事件・示談交渉事件)に準じる。

第14条(着手金及び報酬金 - 境界に関する事件 -)

1. 境界に関する事件(境界確定訴訟、境界確定を含む所有権に関する訴訟その他をいう。)の着手金及び報酬金は、50万円から100万円の範囲内の額とする。ただし、第10条(民事事件)の額が上記の額を上回るときは同条に準じる。また、依頼者の経済的資力、事案の複雑さ及び事件処理に要する手数の繁簡等を考慮し増減額することができる。

2. 調停及び示談交渉の場合は、前項の額を、それぞれ3分の2に減額することができる。

3. 示談交渉から調停、示談交渉又は調停から訴訟その他の事件を受任するときの着手金は、第1項の額又は第10条(民事事件)の額のそれぞれ2分の1とする。

第15条(着手金及び報酬金 - 借地非訟事件 -)

借地非訟事件の着手金は、委任契約に別の定めのない限り、次表による。

着手金 借地権の額が5000万円以下の部分 30万円〜60万円の範囲内の額
借地権の額が5000万円を超える部分 40万円〜90万円の範囲内の額
報酬金 申立人の場合

①申立が認容されたとき
借地権の額の2分の1を経済的利益の額として、第10条(民事訴訟)による。

②相手方の介入権が認容されたとき
財産上の給付額の2分の1を経済的利益の額として、第10条(民事訴訟)による。

相手方の場合

①申立が却下されたとき又は介入権が認容されたとき
借地権の額の2分の1を経済的利益の額として、第10条(民事訴訟)による。

②賃料の増額が認容されたとき
賃料増額分の7年分を経済的利益の額として、第10条(民事訴訟)による。

③財産上の給付が認容されたとき
財産上の給付額を経済的利益の額として、第10条(民事訴訟)による。

16条(着手金及び報酬金 - 保全命令申立事件 -)

  1. 保全命令申立事件の着手金及び報酬金の算定は、委任契約に別の定めのない限り、第10条(民事訴訟)に定める額の2分の1とする。ただし、審尋又は口頭弁論を経たときの着手金及び報酬金は第10条(民事訴訟)に定める額の3分の2とする。また、本案の目的を達したときの報酬金は同条に準じる。
  2. 前項の着手金及び本案事件は、本案事件と併せて受任したときでも本案事件とは別に受任することができる。
  3. 第1項の着手金の最低額は金25万円とする。

17条(着手金及び報酬金 - 民事執行事件・執行停止事件 -)

  1. 民事執行事件及び執行停止事件の着手金及び報酬金の算定は、委任契約に別の定めのない限り、第10条(民事訴訟)に定める額の2分の1とする。

第18条(着手金及び報酬金 - 倒産事件 -)

1 破産事件、特別清算事件及び会社更生事件(以下「倒産事件」という。)の着手金及び報酬金の算定は、委任契約に別の定めのない限り、次表による。ただし、資本金、資産及び負債の額、関係人の数など事件の規模並びに事件処理に要する執務量に応じて増減額することができるものとする。

着手金 (1) 事業者の自己破産 50万円以上
20万円〜40万円の範囲内の額 (2)非事業者の自己破産
(3)自己破産以外の破産 50万円以上
報酬金 上記(1)乃至(3)

第10条(民事事件)に準じる。この場合の経済的利益の額は、配当試算、免除債権額、延払いによる利益、企業継続による利益等を考慮して算定する。

ただし、自己破産事件の報酬金は、免責決定を受けたときに限る。

2 自己破産申立事件を受けずに免責申立事件(免責異議申立事件を含む。)のみを受任した場合の着手金及び報酬金については、前項に定める額の2分の1とする。

第19条(着手金及び報酬金 - 民事再生事件 -)

1 民事再生事件の着手金及び報酬金の算定は、委任契約に別の定めのない限り、次表による。
ただし、資本金、資産及び負債の額、関係人の数など事件の規模並びに事件処理に要する執務量に応じて増減額することができる。

着手金 (1) 事業者の民事再生 50万円〜100万円の範囲内の額
(2)非事業者の民事再生 30万円〜60万円の範囲内の額
(3)小規模個人再生事件・給与所得者等再生事件 30万円〜50万円の範囲内の額
執務報酬金 上記(1)乃至(3)

再生手続開始決定を受けた後民事再生手続が終了するまでの執務の対価として、協議により、執務量及び既に受けている着手金又は報酬金の額を考慮した上で、月額で定める報酬を受けることができる。

報酬金 上記(1)乃至(3)

第10条(民事事件)に準じる。この場合の経済的利益の額は、既に受けている上記執務報酬金の額に加え、配当試算、免除債権額、延払いによる利益、企業継続による利益等を考慮して算定する。

ただし、再生計画認可決定を受けたときに限り受けることができる。

2 自己破産申立事件を受けずに免責申立事件(免責異議申立事件を含む。)のみを受任した場合の着手金及び報酬金については、前項に定める額の2分の1とする。

第20条(着手金及び報酬金 - 任意整理事件 -)

1 破産事件、特別清算事件及び会社更生事件(以下「倒産事件」という。)の着手金及び報酬金の算定は、資本金、資産及び負債の額、関係人の数など事件の規模並びに事件処理に要する執務量に応じて定め、次表のとおりとする。

着手金 (1) 事業者の任意整理 50万円以上
(2) 非事業者の任意整理 20万円以上

2 前項の事件が精算により終了したときの報酬金の算定は、次表による。

弁護士が債権取立、資産売却等により集めた配当源資額につき 500万円以下の場合 15%以下
500万円超1000万円以下の場合 10%以下+ 25万円
1000万円超5000万円以下の場合 8%以下+ 45万円
5000万円超1億円以下の場合 6%以下+ 145万円
1億円超の場合 5%以下 + 245万円
依頼者及び依頼者に準じる者から任意提供を受けた配当源資額につき 5000万円以下の場合 3%以下
5000万円超1億円以下の場合 2%以下 + 50万円
1億円超の場合 1%以下 + 150万円

3 第1項の事件が債務の減免、履行期限の猶予又は企業継続等により終了したときは、前2条に定める報酬金の額に準じる。

4 事件の処理について裁判上の手続を要したときは、第1項及び第2項に定めるほか、本節の規程により算定された報酬金を受けることができる。

第21条(着手金及び報酬金 - クレジット・サラ金事件 -)

東京弁護士会クレジット・サラ金事件報酬基準に定める内容の任意整理、高利業者の任意整理、自己破産および個人再生等の事件の着手金、報酬金、手数料及び日当については、前3条の定めにかかわらず、同基準に従い算定するものとする。

第22条(着手金及び報酬金 - 行政上の不服申立事件 -)

  1. 行政上の異議申立、審査請求、再審査請求その他の不服申立事件の着手金及び報酬金の算定は、委任契約に別の定めのない限り、第10条(民事訴訟)に定める額の3分の2とする。
    ただし、審尋又は口頭弁論を経たときの着手金及び報酬金は第10条(民事訴訟)に準じる。
  2. 同一弁護士が行政審判事件を受任するときの着手金は、第10条(民事訴訟)に定める金額の2分の1とする。

第2節 刑事事件

第23条(着手金及び報酬金 - 刑事事件 -)

1. 少年事件の着手金及び報酬金は、委任契約に別の定めのない限り、次表による。

(1) 起訴前及び起訴後(第一審及び上訴審をいう。)の刑事事件並びに再審事件 それぞれ30万円〜50万円の範囲内の額
(2) 再審請求事件 30万円〜50万円の範囲内の額
(3) 保釈、勾留の執行停止、勾留取消、抗告・即時抗告・準抗告・特別抗告・勾留理由開示等の申立 30万円〜40万円の範囲内の額
(4) 告訴・告発 1件につき30万円以上
(5) 仮釈放・仮出獄・恩赦・検察審査の申立て等の手続 1件につき30万円以上

2 刑事事件の報酬金は、委任契約に別の定めのない限り、次表による。

(1) 起訴前及び起訴後(第一審及び上訴審をいう。)の刑事事件並びに再審事件 ①不起訴(起訴猶予を含む)の場合 30万円〜50万円の範囲内の額
②求略式命令の場合 30万円〜50万円の範囲内の額
③刑の執行猶予の場合 30万円〜50万円の範囲内の額
④求刑された罪が軽減された場合 30万円〜50万円の範囲内の額
⑤全部又は一部無罪判決の場合 50万円以上
⑥検察官上訴の取下げ若しくは検察官上訴に対する棄却判決、免訴、公訴棄却、刑の免除、破棄差戻又は破棄移送の場合 30万円以上
(2) 再審請求事件 30万円以上
(3) 保釈、勾留の執行停止、勾留取消、抗告・即時抗告・準抗告・特別抗告・勾留理由開示等の申立 30万円以上
(4) 告訴・告発 1件につき30万円以上
(5) 仮釈放・仮出獄・恩赦・検察審査の申立て等の手続 1件につき30万円以上

第24条(日当)

依頼を受けた刑事事件の処理に伴って弁護士が事務所外へ出張した場合(身体拘束されている被疑者及び被告人に対する接見を行った場合を含むが、これに限らない。)は、1回につき2万円以上の日当を受けるものとする。

第3節 少年事件

第25条(着手金及び報酬金 - 少年事件 -)

1. 少年事件の着手金及び報酬金は、委任契約に別の定めのない限り、次表による。

家庭裁判所送致前及び装置後
抗告・再抗告及び保護処分の取消

着手金 それぞれ30万円~50万円の範囲内の額
報酬金

①非行事実なしに基づく審判不開始又は不処分
50万円以上

②その他
30万円~50万円の範囲内の額

2. 弁護士は、家庭裁判所送致前の受任か否か、非行事実の争いの有無、少年の環境整理に要する手数の繁簡、身柄付の観護措置の有無、試験観察の有無等を考慮し、事件の重大性等により、前項の着手金及び報酬金を増減額することができる。

3. 同一弁護士が引き続き抗告審等を受任するときは着手金及び報酬金を減額することができる。

4. 追加して受任する事件が同種であることにより、追加件数の割合に比して一件あたりの執務量が軽減されるときは着手金及び報酬金を減額することができる。

5. 逆送致事件は、第23条(刑事事件)第1項第1号及び第2号に準じる。ただし、同一弁護士が受任する場合の着手金は、送致前の執務量を考慮して、受領済みの少年事件の着手金の範囲内で減額することができる。

第26条(日当)

依頼を受けた少年事件の処理に伴って弁護士が事務所外へ出張した場合(身体拘束されている少年に対する接見を行った場合を含むが、これに限らない。)は、1回につき2万円以上の日当を受けるものとする。

第4章 手数料

第27条(手数料)

手数料は、委任契約に別の定めのない限り、事件等の対象の経済的利益の額を基準として、次表のとおり算定する。

なお、経済的利益の額の算定については第9条(経済的利益)に準じる。

〔裁判上の手数料〕

(1) 証拠保全(本案事件を併せて受任したときでも本案事件の着手金と別に受けることができる。) 20万円に第10条(民事事件)により算定された額の10%を加算した額
(2) 即決和解(本手数料を受けたときは、契約書その他の文書を作成しても、その手数料を別に請求することができない。) 示談交渉を要しない場合 経済的利益の額が300万円以下の場合:30万円 10万円
経済的利益の額が300万円超3000万円以下の場合 1% + 7万円
経済的利益の額が3000万円超3億円以下の場合 0.5% + 22万円
経済的利益の額が3億円超の場合 0.3% + 82万円
示談交渉を要する場合 示談交渉事件として、第11条(調停事件・示談交渉事件)に準じる
(3) 公示催告 上記(2)の示談交渉を要しない場合と同額
(4) 倒産事件の債権届出 5万円〜10万円の範囲内の額

〔裁判外の手数料〕

(1) 法律関係調査
(事実関係調査を含む。)
20万円〜50万円の範囲内の額
(2) 契約書類、遺言書及びこれらに準じる書類の作成 経済的利益の額が300万円以下の場合 30万円
経済的利益の額が300万円超3000万円未満の場合 2% + 24万円
経済的利益の額が3000万円以上の場合 1% + 54万円
公正証書にする場合 3万円を別途加算する。
(3) 内容証明郵便作成 10万円以上
(4) 遺言執行 経済的利益の額が300万円未満の場合 30万円
経済的利益の額が300万円超3000万円未満の場合 2% + 24万円
経済的利益の額が3000万円以上の場合 1% + 54万円
遺言執行に裁判手続を要する場合 遺言執行手数料とは別に、裁判手続に要する弁護士報酬を受けることができる。
(5) 会社設立、増減資、合併、分割、組織変更、通常清算 資本額若しくは総資産額のうち高い額又は増減資額が1000万円未満の場合 4%
1000万円超2000万円以下の場合 3% + 10万円
2000万円超1億円以下の場合 2% + 30万円
1億円超2億円以下の場合 1% + 130万円
2億円超20億円以下の場合 0.5% + 230万円
20億円超の場合 0.3% + 630万円
(6) 前号以外の登記申請 1件につき5万円以上
(7) 株主総会等指導 基本 30万円以上
総会準備も指導する場合 50万円以上

2 前項の手続のうち、第5号の合併及び分割の手数料の最低額は250万円、通常清算の手数料の最低額は200万円、その他の手続の手数料の最低額は20万円とする。

3 弁護士は、あらかじめ依頼者と協議の上、事件等の性質や難易等の諸般の事情に鑑みて、第1項に定める額を超える手数料を受けることができる。

第5章 時間制報酬

第28条(時間制報酬)

1 弁護士は、依頼者との協議により、事件等の処理に費やした時間に基づく時間制報酬により弁護士報酬を受けることができる。

2 前項の時間制報酬を算定する場合の1時間あたりの単価は、事件等の性質や難易等の諸般の事情に鑑みて、1時間あたり3万5000円以上で、依頼者と弁護士間の協議の上、委任契約により定める。

3 弁護士は、依頼者との協議により、期間又は事件等の単位に応じて時間制報酬の上限額を設定することができる。

第6章 顧問料

第29条(顧問料)

1 顧問料は、委任契約に別の定めのない限り、月額7万円以上とする。

2 顧問契約に基づく弁護士業務の内容は、委任契約に別の定めのない限り、一般的な法律相談とする。

3 簡易な法律関係調査、簡易な契約書その他の書類の作成、簡易な書面鑑定、契約立会、従業員の法律相談、株主総会の指導又は立会、講演などの業務の内容、標準的な稼働時間の上限並びに交通費及び通信費などの実費の支払等につき、弁護士は、依頼者と協議の上、顧問契約の内容を決定する。

第7章 日当

第30条(日当)

1 日当の算定は、次表による。

半日(往復2時間超4時間まで) 3万円〜5万円の範囲内の額
1日(往復4時間超) 5万円〜10万円の範囲内の額

2 弁護士は、概算により、あらかじめ依頼者から日当を受けることができる。

第8章 実費等

第31条(実費の負担)

1 弁護士は、依頼者に対し、弁護士報酬とは別に、収入印紙代、郵便切手代、謄写料、交通通信費、宿泊料、保証金、保管金、供託金、その他委任事務取扱に要する実費の負担を求めることができる。

2 弁護士は、概算により、あらかじめ依頼者から実費等を預かることができる。

第32条(事務手数料の負担)

1 弁護士は、依頼者に対し、実費とは別に、事件等の処理に伴い発生する事務作業(書類発送、書面提出、印刷及び謄写、謄本等取得、供託並びに銀行窓口事務等を含むが、これらに限らない。)の対価として事務手数料の負担を求めることができる。

2 弁護士は、概算により、あらかじめ依頼者から事務手数料を受けることができる。

第9章 委任契約の終了

第33条(委任契約の中途終了)

1 事件等の処理が、解任、辞任又は委任事務の継続不能により、中途で終了したときは、弁護士は、依頼者と協議のうえ、処理の程度に応じて、受領済みの弁護士報酬の全部若しくは一部を返還し、又は、着手金を除く弁護士報酬の全部若しくは一部を請求する。

2 前項において、委任契約の終了につき、弁護士のみに重大な責任があるときは、弁護士は受領済みの弁護士報酬の全部を返還しなければならない。ただし、弁護士が既に事件等の重要な部分の処理を終了しているときは、弁護士は、依頼者と協議の上、その全部又は一部を返還しないことができる。

3 第1項において、委任契約の終了につき、弁護士に責任がないにもかかわらず、依頼者が弁護士の同意なく事件等を終了させたとき、依頼者が故意又は重大な過失により事件等の処理を不能にしたとき、その他依頼者に重大な責任があるときは、弁護士は、弁護士報酬の相当額を請求することができる。この場合の弁護士報酬は事件等の処理が全て成功したものとみなして算定する。ただし、弁護士が事件等の重要な部分の処理を終了していないときは、その全部については請求することができない。

第34条(精算)

1 事件等の処理が中途又は事件等の終結により終了したときは、弁護士は、報酬金の額を算出の上、依頼者と弁護士間で授受された金銭や立替実費その他の金銭について精算する。

2 前項の精算の結果、弁護士が依頼者に対して協議の上、処理の程度に応じて、受領済みの弁護士報酬の全部若しくは一部を返還し、又は、着手金を除く弁護士報酬の全部若しくは一部を請求する。

第35条(委任契約の中止)

1 依頼者が着手金、手数料若しくは実費等の支払を遅滞したとき又は依頼者が事件等の処理に協力せず適時の応答を行わない等により事件等の処理に支障が生じていると弁護士が判断する場合には、弁護士は、依頼者に通知した上で、事件などに着手せず又はその取扱を中止することができる。

2 前項の場合には、弁護士は、依頼者に通知した上で、依頼者に対する金銭債務と相殺し又は事件等に関して保管中の書類その他のものを依頼者に引き渡さないでおくことができる。

2026年4月1日 施行

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